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「食べ物を残すことは悪い?」子どもの自律性と食育の関係|オンライン子育て相談

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「食べ物を残すことは悪い?」子どもの自律性と食育の関係|オンライン子育て相談

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2023/10/25

子どもの食事時間は、単なる栄養補給だけではなく、教育の一環でもあります。特に1歳児にとっては、自己表現やコミュニケーションの場ともなり得る重要な時間です。

今回は、保育園で1歳児のA君が「おかわり」を求めたものの、結局食べなかったというエピソードを通じて、子どもの自律性と教育者の柔軟性の重要性について考えてみましょう。

エピソード

ある日、A君はおかわりを求めましたが、一口食べた後、食べるのをやめ、「いらない」と言いました。担任の先生は、「欲しいと言ってもらったんだから残すのはだめ」と指摘しました。

メインポイント1:食事とは教育の一環

この先生の反応は、食べ物に対する感謝や残さないという価値観に基づいている可能性が高く、多くの人が納得するでしょう。しかし、1歳児の発達段階を考慮すると、この対応は必ずしも最適ではない可能性があります。発達心理学によれば、1歳児は自分の感情や体調を完全に理解しているわけではありません。彼らは「今、何を感じているのか」や「お腹がいっぱいかどうか」を確信できない場合が多いです。また、言語化のスキルもまた成長途中です。

メインポイント2:子どもの自律性とコミュニケーション

A君が「いらない」と言った瞬間、その感情や状態を尊重することが大切です。ここで大切なのは、子どもが「いらない」と自分の意志を表現した点です。この意志表現を尊重することで、子どもは自分の感情や欲求を理解し、それをコミュニケーションとして使えるようになります。

このプロセスは、長期的には自律性の形成に寄与します。心理学研究によれば、自分の意志が尊重されると自己肯定感が高まるとされています。

脳科学的にも、A君が自分の状態を理解し、言語化する機会を提供するためにも、「どうしたの?」という質問をすることが望まいです。

メインポイント3:柔軟な対応が求められる

A君は1歳児であり、発達心理学によればこの年齢では「原因と結果」の理解はまだ十分ではありません。そのため、一度「おかわり」を求めたからといって、それを最後まで食べなければならないというルールに固執すると、A君の自律性や思考の柔軟性が損なわれる可能性があります。心理学的な研究でも、外発的な制御が多いと、内発的な動機付けが低下することが示されています。

結論

食事は教育の一環として重要ですが、その方法は子どもの成長段階や個々の状況に合わせて調整する必要があります。おかわりを求めたはいいものの、食べなかったA君のエピソードは、教育者にとって柔軟な対応が求められる好例です。子どもが自分で何を望むのか、何を感じているのかを理解し表現するプロセスは、単なる食事以上に、子どもの自律性を尊重する教育的価値があるのではないでしょうか。

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代表: 井阪 有希
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幼稚園教諭5年・保育士20年目

才能クリエイト協会上級コーチ
株式会社マインズ 社員コーチング

コーチング実績は2,000人を超え、現在は、実践練習ができるワークショップも主催

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