親子で話そう!脳が活性化し、心も元気になる魔法の時間
2025/01/26
今日は、クライアントさんのエピソードをご紹介します。
35歳の母親、仮の名前を麻衣さんとします。
小学4年生の息子・大輝くん(仮)との日常は、忙しいながらも学びの連続です。
舞台はいつもの家のリビング。夕食を終えて一息つき、お風呂上がりの大輝くんと話す時間が、麻衣さんにとって何よりの癒やしになっていました。
大輝くん:「ねえ、お母さん。今日学校で〇〇ゲームをしたんだけど、すごく盛り上がったんだよ」
大輝くんがそう言って楽しげに話し始めたとき、麻衣さんはふと「グループワークで学んだ、子どもとの会話が海馬を刺激する」という話を思い出しました。
それは、オープンクエスチョンを使った会話が記憶や学習に重要な海馬を活性化させる、という内容でした。
麻衣さん:「へえ、どんなところが一番楽しかったの?どこを工夫したの?」
麻衣さんは、なるべく「はい・いいえ」で終わらない質問を心がけます。すると、大輝くんは嬉しそうに顔を輝かせながら、一日の出来事をどんどん話してくれたそうです。
大輝くん:「最初は苦戦したけど、最後にはクラスのみんなで協力できたよ。だからもっと挑戦したいなって思った。」
その目を見ていると、麻衣さんの心には**“この子はきっとすごいんだと思う”**という気持ちがこみあげてきました。
失敗を恐れず、新しいことに挑戦していく姿勢は、麻衣さん自身にも勇気を与えてくれるようでした。麻衣さんは大輝くんの言葉を一つひとつ受け止めながら、さらに問いかけます。
麻衣さん:「どうしてみんなで協力すると楽しくなるんだろうね?そのとき、大輝くんはどんな気持ちだった?」
大輝くんは少し考え込んでから、照れくさそうに笑って答えたそうです。
大輝くん:「うーん…なんか安心するし、みんなと仲良くなる気がした。失敗しても、『自分を諦めないことが大事だよ』って先生も言ってたしね。」
その笑顔を見て、麻衣さんの心はぽっと温かくなりました。親子の会話を通じてお互いに安心感を得られるのは、まさに海馬を含めた脳全体が“いい刺激”を受けているからかもしれません。ストレスが減り、子どもの学習能力や記憶力にもプラスになるなんて、本当に素晴らしいことだと麻衣さんは実感したそうです。
麻衣さん:「大輝は、どうしたら幸せになれると思う?」
少し大きなテーマを投げかけると、大輝くんは首を傾げながらも、真剣に考え込むようでした。
大輝くん:「うーん、やっぱり友だちといっぱい笑うことかな。でも一番は…お母さんとこうやって話せるときが、一番安心できるよ。」
そのエピソードを聞き、私も自然と笑みがこぼれました。麻衣さんも、大輝くんと話すたびに、日常のちょっとした不安やモヤモヤがやわらいでいくのを感じるといいます。
麻衣さん:「そうだね。お母さんも大輝と話すと元気が出るよ。そうやって笑い合える時間を増やしていこうか。」
リビングの明かりの下、大輝くんと麻衣さんの何気ない会話は、きっと海馬にたっぷりの栄養を届けていると信じたい。お互いの心が通い合うこの一瞬こそが、明日への大切な糧になっているのです。
下記に、海馬を活性化すると脳の中で何が起きるのかを、具体例を交えながら分かりやすく解説します!
親子の会話や日常のちょっとした工夫が、記憶力や学ぶ力をぐんと伸ばすきっかけになるかもしれません。
1. 海馬で新しい細胞が生まれる
海馬は、脳の中で新しい細胞が生まれる「工場」のような役割を持っています。
この新しい細胞が増えることで、記憶をしっかり覚えたり、新しいことを学んだりする力が高まります。
たとえば、子どもが「昨日あった楽しいこと」を話すと、その記憶が整理されて脳がより効率的に働きます。
親が「昨日の中で一番楽しかったことは何?」と質問し、具体的に話を掘り下げることで、この効果はさらに高まります。
2. 脳のつながりが強くなる
海馬が活性化すると、脳の中の神経の「道」がどんどん整備され、情報がスムーズに伝わるようになります。これを「シナプスが強化される」といいます。
その結果、脳回路が活性化し、考えるスピードが速くなったり、ひらめきが増えたりするのです。
たとえば、親が「どうして楽しいと感じたの?」「どんな工夫をしたの?」と問いかけると、子どもは理由を考え、脳の中で思考と感情がつながります。このプロセスが「考える力」を鍛え、脳全体のネットワークを強化します。
3. ストレスに強くなる
海馬はストレスに弱い部分ですが、活性化することでそのダメージを防ぐことができます。親子の会話や安心できる時間があると、脳が「リラックスモード」になり、心が安定してストレスへの耐性が高まります。
一方で、ストレスへの耐性が強まると、「戦うか逃げるか」のモードが作動し、脳内の伝達回路が遮断されてしまいます。
たとえば、子どもが学校で困ったことを話すとき、親が「どんな気持ちだったの?」と共感して聞いてあげると、海馬が元気になり、子どもも落ち着きを取り戻します。親が子どもの「心の安全基地」となることで、脳の健康にも良い影響を与えるのです。
4. 記憶力と学ぶ力がアップする
海馬は、日々の出来事や学んだことを「記憶」として保存する役割を持っています。活性化することで、大切な情報をしっかり覚えたり、忘れにくくしたりする力が高まります。
たとえば、「今日は学校で何をしたの?」と聞いてその日の出来事を振り返ると、その体験がより深く記憶に残ります。そして、その記憶を基に新しいことを学ぶ力も育まれます。親子のこうした会話が、子どもの記憶力を自然に高める鍵となります。
5. 脳の老化を防ぐ
このように海馬が活性化すると、新しい細胞が生まれるだけでなく、脳全体の健康が守られます。特に、認知症など脳の老化による病気を防ぐ効果も期待できます。
さらに、海馬が元気になると、人生の目標に向けて必要なことを考えられるようになります。そして、目標に関係のないことを自然と切り分ける力が身につきます。こうして、人生が好転する脳の使い方を身につけることができるのです。
まとめ
海馬が活性化すると、記憶力や学ぶ力が高まり、ストレスへの耐性が強化され、脳がより効率的に働くようになります。親子の会話や安心できる時間、新しい体験を共有する習慣が、子どもだけでなく大人の脳にも良い影響を与えるのです。
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子どものミカタ
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幼稚園教諭5年・保育士20年目
才能クリエイト協会上級コーチ
株式会社マインズ 社員コーチング
コーチング実績は2,000人を超え、現在は、実践練習ができるワークショップも主催
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