褒めても叱っても良くない理由〜心理学と脳科学の視点から〜|オンライン子育て相談
2023/09/24
子育てや教育関係者の間でよくある勘違いや一般的にやりがちな誤りは、子どもたちの発達と教育に大きな影響を及ぼします。
本日は、心理学と脳科学のエビデンスを用いて、これらの勘違いや誤りを分かりやすく説明し、なぜそれが問題なのかを明らかにします。
子どもを褒めすぎることは良くない
多くの親が子どもを褒めることを大切に考えていますが、過度な褒め言葉は逆効果であることがあります。心理学の研究から分かるところでは、過剰な褒め言葉は子どもの自己評価を歪め、達成感を減少させる可能性があります。子どもはリアルな評価を必要とし、適切な褒め方が大切です。
失敗を許容しない教育
一般的な誤りの一つは、子どもたちが失敗を許容されない環境で育つことです。しかし、脳科学の研究から知られていることは、失敗から学ぶことが成長と学習の重要な要素であるということです。失敗を恐れずに受け入れ、そこからの教訓を引き出すことが大切です。
頭の良さは遺伝的要因だけに依存しない
多くの親が子どもの頭の良さを遺伝的要因だけに帰すことがありますが、脳科学の研究によれば、環境と刺激も非常に重要です。子どもの脳は柔軟で、適切な環境と刺激が与えられれば、成長と発達が促進されます。
一般的な子育てのアドバイスの盲信
多くの親は一般的な子育てのアドバイスを信じがちですが、心理学と脳科学の研究は、すべての子どもが同じではなく、個々のニーズや特性に合ったアプローチが必要であることを示唆しています。一般的なアドバイスを盲目的に信じるのではなく、子どもの個性を尊重し、適切な対応をすることが重要です。
スクリーンタイムの過剰な制限
スクリーンタイムの制限は一般的な誤解の一つです。一部の親は子どもたちにスクリーンから遠ざかるように厳しく制限をかけますが、脳科学の研究によれば、適切なコントロールの下でのスクリーンタイムは学習と創造性にも寄与できます。過度な制限は逆効果となることもあります。
スクリーンタイムの適切な年齢は、子どもの個別のニーズや発達段階によって異なります。一般的なガイドラインは以下の通りですが、子どもの個性や家庭の状況に合わせて調整することが大切です。
乳幼児期(0~2歳)
乳幼児期の子どもにはスクリーンタイムを制限することが推奨されています。2歳未満の子どもはスクリーンをほとんど見ないようにし、対話的な遊びや読書を促進します。
幼児期(2~5歳)
幼児期の子どもにもスクリーンタイムの制限が必要です。アメリカアカデミー・オブ・ペディアトリクス(American Academy of Pediatrics)は、2~5歳の子どもについて、1日のスクリーン時間を1時間以下にすることを勧めています。また、高品質で教育的なコンテンツを選ぶことが大切です。
小学生以降
子どもが小学生になると、スクリーンタイムの適切な時間は子どもの学習や娯楽に合わせて調整されます。ただし、スクリーンタイムが学業や対人関係に悪影響を及ぼすことがないように、親や保護者は適切な制限を設けることが大切です。
重要なのは、スクリーンタイムを子どもの発達とニーズに合わせて管理し、適切なバランスを見つけることです。子どものスクリーンタイムが過度になりすぎないよう、家庭でのルールや制約を設け、親や保護者が関与し、コンテンツの選択にも気を配ることが大切です。
まとめ
子育てや教育においては、心理学と脳科学の最新の研究を参考にし、一般的な勘違いや誤りに陥らないように注意が必要です。子どもたちの発達と学習を最大限に支援するために、科学的なエビデンスを基にしたアプローチを取り入れましょう。
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子どものミカタ
代表: 井阪 有希
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幼稚園教諭5年・保育士20年目
才能クリエイト協会上級コーチ
株式会社マインズ 社員コーチング
コーチング実績は2,000人を超え、現在は、実践練習ができるワークショップも主催
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