「魔法の言葉」の本当の力——子どもの気持ちを受け止める科学的アプローチ
2025/03/18
たった一言で、相手に与える印象がガラッと変わることがある。
たとえば——
「すみません」と言ってお願いごとをするのと、
「こんにちは」と挨拶をしてからお願いごとをするのでは、
どちらのほうが、相手の反応がいいと思いますか?
多くの人は、「こんにちは」のほうが、気持ちよく受け入れられる と感じるはず。
たった一言違うだけで、伝わり方はまったく変わる。
これは、子どもへの声かけでも同じ。
たとえば、子どもが泣いているとき。
つい、こう言ってしまいませんか?
「泣かなくていいよ。」
「そんなことで泣かないの。」
大人としては、励ましたいし、もっと強くなってほしい。
その気持ち、とてもよくわかります。
でも、子どもにとっては——
今の自分の気持ちは、間違っているの?
そんなふうに受け取ってしまうこともあるんです。
子どもは、大人の言葉の奥にある「本当の想い」までは感じ取れません。
だからこそ、まずは 「気持ちをそのまま受け止める」 ことが大事。
そこで、すぐに使える魔法の言葉 があります。
それは——
「〇〇だったんだね。」
この たった一言 で、子どもの心はスッと落ち着く。
たとえば——
🌟「悔しかったんだね。」
🌟「痛かったんだね。」
🌟「悲しかったんだね。」
ただ、子どもの気持ちを言葉にしてあげるだけ。
すると、子どもは 「わかってもらえた!」 という安心感を持つ。
気持ちが落ち着くと、その後の言葉も スッと届くようになる。
なぜ、この言葉が「魔法」みたいに効くのか?(科学的エビデンス)
① オキシトシン(安心のホルモン)が分泌される
「共感」されると、脳は オキシトシン というホルモンを分泌します。
これは「安心」や「信頼」を生む物質で、親子の愛着形成にも深く関わっています(Feldman, 2012)。
つまり——
「〇〇だったんだね。」と共感するだけで、子どもの脳は安心を感じ、感情が落ち着く。
② ミラーニューロンが「共感の回路」を作る
脳の中には、「ミラーニューロン」という神経細胞があり、
相手の感情を感じ取る働き を持っています(Iacoboni, 2008)。
例えば、
大人が「悲しかったんだね」と言うと、
子どもの脳も 「この人は自分の気持ちをわかってくれている」 と感じる。
これにより、大人への信頼が生まれ、次の言葉が届きやすくなる。
③ 「感情のラベリング」で気持ちを整理できる
「感情のラベリング(Emotion Labeling)」 という心理学の研究では、
「自分の気持ちを言葉にすると、感情のコントロールがしやすくなる」 ことがわかっています(Lieberman et al., 2007)。
つまり——
子どもが泣いているときに、「悔しかったんだね」と言葉にしてもらうと、
脳が「これは ‘悔しい’ という気持ちなんだ」と整理し、落ち着きやすくなる。
だから、この言葉は「魔法」みたいに効く。
この方法は、単なる気休めではなく、脳科学的に「安心」と「共感」を生む仕組み なんです。
じゃあ、どうやって実践すればいいの?
📌 まずは、子どもの気持ちを言葉にしてあげる
→ 「〇〇だったんだね。」 で、感情を受け止める
📌 そのあとに、次の言葉を伝える
→ 「そっか、悔しかったんだね。でもね……」
📌 注意点:「でも、そんなことで泣かないの!」はNG
→ 「でも」で否定しない。まずは100%気持ちを受け止める。
説明やアドバイスをするのは、その後。
まずは、魔法の言葉を試してみてください。
きっと、子どもの反応が驚くほど変わるから。
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子どものミカタ
代表: 井阪 有希
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幼稚園教諭5年・保育士20年目
才能クリエイト協会上級コーチ
株式会社マインズ 社員コーチング
コーチング実績は2,000人を超え、現在は、実践練習ができるワークショップも主催
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