子どものミカタ

受け止める(受容)シリーズ

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泣くという行為の価値①|オンライン子育て相談

泣くという行為の価値①|オンライン子育て相談

2024/06/21

 突然ですが、あなたに質問です。

「あなたは子どもの「泣く」という行為の価値を、どのように感じているでしょうか?」

 

 生まれて数ヶ月間の子どもは、自身の欲求を泣くことで伝えます。あなたは、この泣くという行為に、どれほどの価値を感じていますか?もし泣かなければ、母乳やミルクをあげるタイミングもわからず、どこか痛い、気持ち悪い、寂しいなどの感情を知ることもできません。

 赤ちゃんは自分の欲求を満たすために、泣くという表現方法を使って親に伝えます。しかし、いつの間にか、子どもが泣くと「泣き止みなさい。いつまで泣いているの?泣いても自分の思う通りにはならないよ!」と言って、早く泣き止むことを急かすようになるのはどうしてでしょうか?

 

 保護の気持ちが強い親は、子どもが泣くと子どもを泣き止ませてあげたいという気持ちが掻き立てられます。だからこそ、泣き止ませることに意識が向いてしまうのは当然のことです。しかし、「もっと強い子になってほしい」「泣いて自分の思い通りになるとわがままな子になってしまう」という親心が、子どもの素直な表現をそのまま受け止めることを難しくしているのではないでしょうか。

 

 幼い子どもが親の想いを理解するのは難しく、そのような言葉を聞いてもすぐに態度を変えることはできません。実際のところ、子どもが泣くことをやめなければ、親はさらに泣き止むことを強化しようとします。すると、子どもはさらに激しく泣き、親と子どもの力比べが始まります。子どもが泣くたびにこのような力比べが習慣になり、無意識のうちにそのアプローチを選択するようになります。これは脳の仕組み(文献1)(文献2)によるものです。一度習慣化されると、それを見直すのは非常に難しくなります。また、習慣を変え新しい習慣にするには訓練が必要となります。

 

 親に自分の感情を受け入れてもらえないと、子どもは「素直な気持ちを表現してはいけないんだな」「自分は悪い子なんだ」「もしかしたら、自分は嫌われているのかな」などと受け取ってしまう可能性があります。ここで注目すべきことは、赤ちゃんは表面的には大人の介助がなければ一人では何もできないように見えますが、子どもが自立するために必要な心の強さはすでに持っているということです。赤ちゃんが自分の欲求が満たされるまでひたすら泣き続けるのは、粘り強さの表れです。この粘り強さは、大人になって自分の夢を実現するために必要なものです。つまり、自分でできないことを他人の協力を得て実現させる能力をすでに持っているのです。

 

 もしかすると、子どもが泣いたときに大人が抱っこをして泣き止ませると、すぐ泣く子になるとか、甘やかしてしまうことになるかもしれないと思い、あえて抱っこをしないと考えている方もいるかもしれません。しかし、抱っこは心理学のアタッチメント理論(参考資料3)に基づき、子どもの心の安定にとって必要不可欠なものです。

 

 保育園でも、抱っこを求める子どもや抱っこをそれほど求めない子どもがいます。抱っこを求める子どもだけ抱っこをしていたら、泣かない子どもが可哀想だという考え方もあります。しかし、少量でお腹がいっぱいになる子もいれば、食べることが大好きでたくさん食べる子どももいるように、満足度や欲求度は個人によって差があります。また、保育園で頑張っている子どもは、家に帰るとお母さんにべったりすることもあります。子どもは親に抱っこをしてもらうことで安心感を得ることができます。この安心感が、子どもが自立へと自然に向かう力になるのです。

しかし、それが満たされなかった場合、その皺寄せは、後々に大きな問題となって現れます。子どもの年齢が高くなるほど、その問題は難題になっていくのです。保育園の子どもの成長を見ていると、それを痛いほど何度も見てきました。

 日本人は、他者の気持ちを大切に考え、他人に迷惑をかけないという価値観があります。私は、そのような価値観がとても好きです。

しかし、子どもの発達段階上、そのような考え方が理解できるようになるのは小学校に入ってからです。乳

 

 特に乳幼児期は、子どもの気持ちを大切に受け止めてあげることを恐れず、自信を持って受け止めてあげましょう。

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子どものミカタ

代表: 井阪 有希
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幼稚園教諭5年・保育士20年目

才能クリエイト協会上級コーチ
株式会社マインズ 社員コーチング

コーチング実績は2,000人を超え、現在は、実践練習ができるワークショップも主催

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